フルタイムや時短勤務のママを不安にさせる小1の壁

仕事と子育ての両立

フルタイムや時短勤務のママを不安にさせる小1の壁

「子どもが小学校に入学したら、だいぶ楽になるでしょう?」

以前、育児経験のない同僚にそう言われて、周りにはそう見られているんだと残念に思ったことがあります。
実際は、それまでの保育園が天国だったと思うほど、小学校入学後の子どもを育てながらの勤務は負担に感じることが多くなりました。

悩んだ時にはまず、あらゆる選択肢を手に入れること。
対処法が多ければ、それだけ不安を抱えることが少なくなります。
このページでは、フルタイムや時短勤務で働くママにとって『小1の壁』とはどのようなものなのか、どのような乗り超え方があるのか、についてまとめました。

学童保育

フルタイムや時短勤務で働くママにとって、学童保育に入るという選択肢は最も有力なのではないでしょうか。
ただ、そもそも入れるのか、入った後の生活は?といったことの一つ一つが壁と感じることもあります。

学童保育に入れるのか

これは住んでいる地域によって異なると思います。
私の住む地域では、入学と同時に入所希望の人で入れなかった人はいなかったようです。
(中途で入所を希望した場合は少し待たされていました)
ですが、中には学童に入れずに仕事を続けるか悩むママも。
確かに小学校に上がったばかりで一人で留守番をさせることに抵抗を感じる方もいるでしょう。
そのようなことにならないためにも、住んでいる地域の学童情報は事前にリサーチしておくといいですね。
民間の学童も増えてきていますし、中には習い事が多いため、学童には入らずに過ごしている、という家庭もあるようです。

防犯の面から考えると、長い時間の留守番はまだまだ不安を感じる年頃です。
実際に友人のお子さんも1年生の時に家から出て歩き回っているうちに迷子になり、学校をあげての大捜索となったことがありました。
幸い、迷子になっただけで無事に見つかったのでよかったのですが、このご時世、暗い時間に外を出歩くことへの怖さもありますね。

学童に入れるかどうか、入れないとしたらどのように子どもの安全を守るのか、様々なケースを想定し、夫婦で話し合っておくことをオススメします。

預かり時間の短さ

わが家は保育園の延長保育をフル活用していました。
わが子が通っていた保育園は延長保育が午後7時15分まででしたが、民間の保育園などはもっと長く預かってくれるところ、夕食まで出してもらえるところなどもありますよね。
それに対して学童保育で預かってもらえるのはキッカリ午後7時まで、というところがほとんど。
これによって働き方を見直さなければ、というママもいるかもしれません。
通勤時間も考慮すると、お迎えに間に合わない、ということもあります。

もし、お迎えの時間を心配して働き続けることを悩んでいるなら、私は頼れる人がいるなら頼ることをオススメします。
もちろん、もともと転職を考えていた方もいるかもしれませんが、今の仕事にある程度満足しているのに学童のお迎え問題で退職を検討するのはもったいないですよね。
実の両親や義理の両親、自治体で行っているファミリーサポート、ママ友など、頼れる人はいないか、どんな形だったら今の仕事を続けながら、子どもの生活も守れるか、という視点で考えてみましょう。
辞めることはいつでもできます。
だからこそ、まずは続けていくためにできる可能性があることを全て出し尽くしてみませんか。

夏休みなどの長期休暇

小学校生活では春休みに始まり、夏休み、冬休みと、年度の中で3回の長期休暇があります。
入学したての子が初めて迎えるのが一番長い夏休み。
この長い休みをどう過ごそうか、と思うと、やはり学童に預けているのは安心です。
一方、毎日のお弁当作りに頭を悩ませたり、ストレスを感じるママは多いようです。
私も初めての夏休みは、とてつもないストレスを感じていました。
お弁当のために早く起きて、ネタ切れと格闘しつつ作るお弁当。
最後の日には、解放された!と両手を高くあげたくなるような気分でした。

お休みの間のお昼ご飯は、学童に行っていようといまいと、悩みやすい問題ですね。
留守番している子にも、何かしら用意は必要ですし、毎日一緒にいるママだって、頭を悩ませる方は多いでしょう。
もし、お弁当にストレスを感じるなら、もう少しハードルを下げて考えてみるのも一つです。
手作りしなくてもいい
時にバランスが取れなくても仕方ない
場合によっては買ってきたものだっていい
というように、「こうしなきゃ」というものを手放すことで、ストレスを感じることが減ります。

また、学童に行っていない家庭の場合は、祖父母の家で過ごす、サマースクールなどのイベントを活用する、なども考えられます。
安全性を考え、一人で過ごす時間は出来るだけ短くしたいですね。
そういった視点から考えると、ファミリーサポートでの預かり、児童館などの施設の利用、ママ友に協力をお願いするなど、複数の居場所を見つけておく必要があります。
実際に使うかどうかは別として、登録できるものには登録しておく、いざという時のために可能かどうかの確認をとっておくなどの準備は早めにしておくと計画的に過ごしやすくなります。

子どもが学童を嫌がる

せっかく学童に入れたのに、入学後しばらくすると行きたがらなくなる子もいます。
学童の先生の関わり方は、保育園の先生とは違います。
また、友達関係につまづくことも。
わが家の長女は、学童のクラスが保育園時代の友達と離れてしまったがために、慣れるまでは学校すら行きたくなくなる、という事態に陥りました。
こればかりはどうすることもできず、親は見守り支えるしかありません。
苦労はしましたが、少しずつ慣れ、新しい友達ができると、自然と乗り越えられるようになりました。
子どもの学童嫌いが一時的だと判断できるようなら、学童の先生にも相談しながら少しずつ見守ってみましょう。

一方、男の子は「絶対行きたくない」という子の割合が多いようです。
自由が制限されることもある学童は居心地が悪く感じ、「それよりも家で一人でゲームをしてる方がいい」という思いが強くなることも一つの要因。
実際に私の周囲では、1年生から学童に入った男の子の多くは、1年以内で退所しています。
もちろん、楽しいといって続けている子もいて、この辺りは個人差や環境の影響が大きと思います。
お子さんの様子を見ながら、その時に考えられるベターを選んでいきましょう。
学童を辞めて一人で過ごすようになった男の子の中には、お腹が空いたら自分でご飯を温めて納豆ご飯を食べている、という子もいます。
安全性が確保できているなら、わが子の成長につながることもあることですね。

学校生活

学校生活は、それまでの保育園や幼稚園とは大きく異なります。
主体性が求められるようになりますし、先生もそれほど細かくは子どもたちをみられなくなります。
そもそも、先生に求められるのは「教える」ことであって、「保育」ではないから当然と言えば当然です。

とはいえ、子どもがその変化をすぐに受け入れられるかというと、個人差があります。
そうした心のフォローや親と学校との関わり、学校から親に求められるものも、時には『壁』になることも。
そんな時の対処法をご紹介します。

環境の変化

子どもにとって小学校入学は、社会との関わりが広がる大きなきっかけになります。
もともと持っている性質によって、その変化にすぐに慣れる子もいれば、慣れるまでに時間がかかる子もいます。
中には、入学してすぐから「学校行きたくない」という子もいます。
そうした時、ママが一人でどうにかしようとすることはママの心にも負担になるのではないでしょうか。

こんな時に大切なのは、子どものことを相談できる人をどれだけ作っておくか、ということ。
学校に行くかどうかも心配ですが、その前に、その心配や不安を人に話せることがママの心が安定するためには必要なのです。
担任の先生、学年主任や教頭、校長先生、ママ友、地域の人、プロであっても、素人であっても、まずは心のうちを素直に話せる人がいるといいですね。
特に学校の先生とは連絡を取り合える関係になっておくことで、いざという時に、ママ自身も躊躇することなく質問や相談をしやすくなります。

また、子どもたちは学校に入って初めて、『半日以上イスに座って先生の話を聞く』ということを求められます。
6〜7歳の子供の集中力はまだ、45分間ももちません。
それを4時間目、5時間目までやるのですから、疲れてしまうのは当然と言えます。
その疲れは、自宅に帰ってから爆発することもあるでしょう。

イライラしやすい
下の子に当たってしまう
帰るとすぐ寝てしまう
こうしたこともあるかも知れません。

これは慣れることと、体力がつくことで、自然と変わっていきます。
この間は「疲れているんだな」と見守りながら、先生にもおうちでの様子として伝えておきましょう。
学校では頑張っている姿を見せているだけに、先生にはそのような様子は想像できないかもしれません。
伝えておくことで、先生にとっても子どもへの理解が深まり、効果的な関わりができるようになります。

子どもの新たな友人関係

それまでは大人が見守る中での友達関係も、学校に入ってからは子ども達だけでの関わりが増えてきます。
それは子どもの成長に大事な過程ですが、その分親の目が届かないことも増え、時にはトラブルが起きることもあります。
そんな時、わが子が素直に自分の気持ちや出来事について話してくれたらいいと思いませんか?
そんな関係を築くには、日頃から『子どもの話を聞く』ことが大切。
「どうせ聞いてもらえない」と思う相手には、胸の内を話そうとは思いませんよね?
しっかり信頼関係を作るために、普段の会話から子どもの話を聞くようにしましょう。

聞くにはいくつかのポイントがあります。

話したいことがあっても、子どもの話を最後まで聞く
子どもが言ったことにマルバツをつけずにただ聞く
「それは悲しかったね」など、子どもの感情を代弁する

他にもあいづちを打つ、おうむ返しをするなどもあります。
できるところから子どもの話を聞く、を実践し、子どもが困った時にはすぐママに相談してくれる、そんな信頼関係を築いておきましょう。
 

毎日の宿題

小学校に入った途端にやってくる宿題。
子どものものかと思いきや、意外と親の関わりは大きいのです。

お子さんがスラスラと自分で解ける
塾や家庭教師などがいて、指導してくれる
夫や祖父母が担当してくれる
ということであれば、ママは心配する必要もないかもしれませんが、多くの家庭ではママが宿題をみて教える、という話を聞きます。
仕事から帰り、急いで夕食を作り、早く寝かせようとしているのに、その限られた時間でさらに宿題を見るという項目が増えることも、ある意味『小1の壁』だと私は感じました。
すんなりといけばいいのですが、そうはいかないこともあります。
すでに十分疲れた親子が宿題に臨むと、子どもは疲れ切って「わからない」を連発し、ママは「どうしてこんなに簡単なのに・・・」とイライラしてくる、ということが起きやすくなります。
実際、わが家もその道を通りましたし、学校の先生ですら「わが子とはケンカになります」と言っていたほど。

こんな時の対処法の一つは、先生に任せる、ということ。
わからないものは学校で教えてもらうことにする。
これはもちろん、先生にもそのように伝え、子どもが安心するようにその方針を伝え、お互いに納得する、という手順を踏む必要はあります。
一方的に「先生に見てもらって」と放棄するのは、子どもにとっては「見捨てられた」と受け取りかねないからです。
でも、先生の協力も得られ、子どもも納得するのであれば、家庭はとても平和になり、ママの心も平和になりますよ。

また他には、ママが完璧にやることを手放す、というものも。
宿題をしっかりやって提出し方がいいに決まってはいます。
でも、毎日仕事で疲れた上に家事をやっているママにとって、宿題を見るというのは例え音読だけでも苦痛に感じることがあると思います。
さらに兄弟がいたらなおさら。
そんな中で、宿題をやろうとしている子どもも、宿題を見ようとしていること自分もすごい!とわが子と自分を認めてあげましょう。
として時には、思った通りにできないことがあることにもOKを出してみましょう。
それでもお釣りが来るほど、いつも頑張っているのですから。

PTA活動や当番

約7割のママが何かしらの形で働いている、と言われる現代。
PTA活動はできれば避けたい、と思う方も多いと思います。
そうはいっても、学校によって半強制的に役割を任されたり、人数がいないためにやらざるを得ないという状況だったり。
PTA活動に馴染みにない方からすると、「時間を取られる」という印象があるかもしれません。
確かに何もやらない状態と比較すれば、少なからず時間は使います。
学校のシステムによっては、無駄と思う作業もあるかもしれません。
でも実際は、ネガティブなことばかりではないことも。
わが子が通う学校はどんな仕組みになっているのか、どんな先生の元で学んでいるのか、どんな環境で過ごしているのか、そうしたことが役割を持つことでより見え、理解できます。
また、私がこれまで役員をやってきて感じるのは、働いているママが多いからこそ、お互いに助け合いながらできる、ということ。
自分ができることとできないことを明確にして、できないことは他のメンバーを頼るなどし、働くママ同士が協力しながら運営していました。

生活に直結する仕事を優先させるのはある意味当然のこと。
無理はせず、それをお互いに理解しながら、わが子がより過ごしやすい場であるように協力することができたら、それは「負担」だけではなくなるのではないでしょうか。

 

 

『小1の壁』の解消法はいかがでしたか?
完璧な答えがあるわけではありませんが、漠然と不安を感じるのではなく、事前に準備できることは準備しておくことで、必要以上の不安を感じず必要な判断をすることができます。
情報を集める、誰かに助けてもらうことも含めてあらゆる可能性からできることをする。
そうして『小1の壁』を低くしながら、わが子の小学校入学が、ママの人生を諦めることなくお子さんと成長していけるスタートにしていきましょう。

 

それでも日々、仕事と子育てを両立するママは、時にイライラが抑えられなくなることもあるかもしれません。
そんなママのための無料メールプログラムはこちらからご登録いただけます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました